エスカレーターの手すりがちょっとだけ速いのにはちゃんと理由がある?
エスカレータに乗ります。
手すりをつかみます。
そのまま降りるまで絶対に手すりから手を離さないでください。恋人と手をつなぐように。
……「わー!!歩くの早いよー!!」。。
いったん整理します。エスカレータの手すりをつかんだままでいると、勝手にその手が前に進む時ってありません?乗っているところ(ステップ)に比べて15~20センチくらい手すりが進むことが経験上多い気がします。
でも、ちゃんとステップと手すりのスピードが同じエスカレーターもある。なんで?
・結構、死活問題なわけです。
「そんなのどうでもいいじゃーん!」って言う人も多いかもしれませんが、僕は手すりをつかんだままボーっとしちゃうことが多いわけで……気が付いたら前に乗っているかわいい女性のわき腹に触ってしまって、「なにこの人?」みたいな目で見られる可能性だってあるんです(幸いにもこのパターンは経験ないですが…)。汗
・わざと速くしたり、遅くしたりしている!
「なんでエスカレータによって手すりの速さが速かったり同じだったりするの?」というナゾは一瞬で解決されまして…手すりの速さは各エスカレータごとに制御、つまりちゃんと裏で設定されているようです。
基本的には上りでは手すりの方が速く、下りではステップの方が速くなるように調整しているようです。理由は「エスカレータの下側に転ばないようにするため」です。いわゆる「フェイルセーフ」みたいなものですね。「悪いことが起きても被害を最小限に食い止めるための仕組み」という意味です。
でも、でも…それだったら「手すりとステップの速さを完全に同じにしてしまえばよくねー?」と思ってしまうのですが、どうやらうまいこといかないようで…
・手すりのスピードは少しずつ遅くなっていく
手すりを裏で動かしているのはウレタンやゴムのローラなのですが、摩耗することでそのローラーの直径が小さくなっていきます。てなわけで、ギアが軽い時の自転車は同じ1回転でもあんまり進まないのと一緒で(例えが悪すぎる。。)、ローラの回転数は変わらないわけですから、手すりのスピードは少しずつ遅くなっていきます。
・やったことのある人は多いはず!
その他にも、「手すりは力をかけると少し滑るのであらかじめスピードを速く設定しておく」みたいな理由もあるそうです。人や物が挟まれたときに、人力で動かせるようにしておくためのようです。僕が中学生の時に学校帰りによく乗っていたエスカレータはもろにこのパターンで、みんなで「いっせーの!」とか言って手すりに全体重を乗っけると、「ガタガタッ!!」っと数メートル動いてた記憶があります。お店の人にマジで怒られた気がしますが…。。
とりあえずこんなわけで、ちょうど手すりとステップの速さが同じのエスカレータはいわば「脂がのっている」時期と言うことができるかもしれないですね。
「何でエスカレータってあんなに頻繁にメンテナンスするの?」と疑問に思ったことが多々ありましたが、メンテナンスが遅れてしまうと、「上りなのに手すりの方が遅い」、などのような問題も出てくるわけですね。
それにしても、永田町とかのながーいエスカレータだと、どのくらい動くんでしょう…ちょっと気になります。
ちなみに、日本一(&世界一:そしてギネスブックに載っている!!)短いエスカレータは4段だそう……む~ん…。。