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「会社を辞めたい」と思う原因は2パターンある

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成功している会社の2つの型

業績が良く、同時に顧客満足度も高い企業は、どうやら2つの「型」に分類できるようなのです。ということは、

「会社がつまらない、辞めたいと思う人のパターンも2種類あるんじゃないの?」というのが今回の内容です。

黒岩健一郎さんと牧口松二さんという方が、『なぜ、あの会社は顧客満足が高いのか?』の中で、業績が良い企業のパターンを研究しています。

一つ目は「カスタマイズ型」

カスタマイズ型…顧客の嗜好に合わせて個別のサービスを展開。ある特定の価値観を持つ顧客層をターゲットにして、得意客にし、高単価で高維持率を保って顧客生涯価値を高める。

二つ目は「ユニバーサル型」

ユニバーサル型…提供価値を極めて普遍的なものにして、顧客層をあまり絞らない。高品質な商品・サービスを高いコストパフォーマンスによって提供し、幅広い顧客層の支持を獲得して、高い普及率と稼働率で収益を最大化する。

前者のカスタマイズ型として挙げられているのは

  • ザ・リッツカールトンホテル
  • スターバックス
  • ユナイテッドアローズ

などで、

後者のユニバーサル型としては

  • スーパーホテル
  • ドトールコーヒー
  • ファストリテイリング(ユニクロ)

などが取り上げられています。


カスタマイズ型で活躍している社員の特徴は、「顧客を喜ばせるのが好きで、自分の感性で考えて作り出す仕事を喜びに感じる」人。つまり、「人に尽くす」ことに幸せを感じられる人ということになります。そして、このような理由から、カスタマイズ型の会社では、「人に尽くすのが好き」という人を採用することに注力しているようです。


一方のユニバーサル型の会社の中で生き生きと活躍している社員は、「具体的な数値目標・定めた目標に対して、どんな困難があろうとそれを成し遂げられる」人。競争意識の高い、いわば「体育会系」の人たちです。ユニバーサル型の企業は採用にはあまり重きを置かず、採用後にかなりの時間を割いて標準的なスキルや、組織が目指す目標や夢を「刷りこんで」いきます。
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会社と「合わないなぁ」と感じている人も2パターン?

これまで僕は、会社を途中で辞めてしまう人を漠然と「その社員と会社が合わなかった」くらいの大きな一つのイメージでとらえていたのですが、この研究結果を見て、


会社のパターンが2種類あるんだったら、それに則した形で「会社と合わない」理由も2パターンあるのではないか

と思いました。

顧客を喜ばせるのが好きな人が多い「カスタマイズ型」の企業に合わないのは、「就職時に間違って採用されてしまった」人。自分は人に尽くすということにあまり魅力を感じていなかったのに、就活の時にウソをついたか、採用官に「こいつは人と接するのが好きっぽい」と勘違いされて採用されてしまった。そして、入社した後に「あれ、もっとガツガツした感じの会社がよかったんだけどなぁ~。」となってしまうパターン。


競争意識の高い「ユニバーサル型」の企業から取り残されてしまうのは、「研修期間に会社に幸か不幸か『洗脳』されなかった」人。「誰でもいい」採用試験をトントン拍子で駆け上がっていったがために「俺って結構すごいんだな」と勘違いしながら入社した人が、研修を経ていくにつれて、「なんか周りの社員はどんどん会社になじんでいってるのに、自分だけはあんまりやる気が出てこないなぁ~。」と感じてしまうパターン。


カスタマイズ型の企業に関しては本人の気持ちと会社のベクトルさえかみ合えば、まず「辞めたい」と思うことはないのではと思います。一方、ユニバーサル型の企業に関しては、入社後に「刷り込まれる」価値観が就活の時にはあまり見えてこないため、いってみれば「賭け」のような要素も入っているのではないでしょうか。

そして、例外として「人に尽くすのが好きではない」人と「自分の価値観が確立していて、もう誰からも左右されないよ」という人は、自分の価値観と合う会社を精一杯探してみて、見つからなかった場合は、もう自分で会社を作るしか道はないでしょう。そうでなければ自分を押し殺すだけになってしまうかもしれません。


ということで、よく分からないけど「会社がつまらないなぁ~」「辞めたいなぁ~」とモヤモヤ感じている人は、まず自分の会社が「カスタマイズ型」なのか「ユニバーサル型」なのが判断して(一瞬で分かるとは思いますが…)、どの時点から自分の価値観と他の社員の価値観が分かれていたのかと考えてみてはどうでしょうか。