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コンピューターは人間の「聖域」に踏み込んでいる

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着々と歩みを続けているコンピューターですが、そのコンピューターが人間を超える日はそう遠くないかも。というのが今回の内容です。

コンピュータの進化はまだ折り返し地点?

・コンピューターがプロ棋士に勝利

ちきりんさんの

お互い、大衝撃!
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20130522

という記事を読みました。プロの棋士とコンピューターの将棋ソフトが戦った第2回電王戦で史上初めて現役の男性プロ棋士を破った「ponanza」というソフトを開発した山本一成さんとちきりんさんが会って、そこで話した内容になっています。


コンピューター将棋ソフトの開発が始まったのは1970年代の半ば。約20年かけてアマチュア初段のレベルまで到達して、さらにそこから約20年をかけて今年、男性プロ棋士を倒すという快挙にたどりつきました


そんな快挙を成し遂げた山本さん、これからの将棋ソフトの開発への野望を語るのかと思いきや、こんなことを言うのです。

将棋の完全解明は、将棋ソフトがトップ棋士に勝つのとは、全く次元が違う難しさです。私はそれよりも、プログラムが人間の知能を超える日のほうが早いと思っています。

コンピュータの進化はもしかすると、やっと後半に差し掛かってきたあたりで、これからは目を疑うような能力を獲得していくのかもしれません。

・2054年の世界はどうなる

『機械との競争』の中で、よく知られた二つの法則と、おもしろい推測が挙げられています。かなり話題になったので、知っている人も多いかもしれません。

  1. ムーアの法則……集積回路の密度は18か月ごとに倍増するという法則
  2. チェス盤の法則……お米をチェス盤の最初のマス目に1粒、2番目のマスに2粒、3番目に4粒という風に、前のマス目の倍の数を置いていくと、チェス盤の後半にさしかかったところでお米の数が膨大になるという法則

ムーアの法則は有名なのですっ飛ばします。
チェス盤の法則についてですが、最初は1・2・4・8・16・32・64と、お米の粒ですから大したことのない量です。そんなことを言っているうち、チェス盤の後半、つまり33マス目に差し掛かるあたりで急にその数が増えてきて、64マス全てにお米を並べ終わった(実際には並べられない)時、その量はエベレストを越えるものになってしまいます。


この2つの法則の「合わせ技」で得られる結論はこうです。

  • アメリカが情報技術に本格的に乗り出したのは1958年
  • そこから18か月ごとに集積回路の密度が倍増すると仮定する
  • 倍増が32回繰り返される。つまりチェス盤の後半に差し掛かったと考えられるのは48年後の2006年になる

以前は絶対に不可能だと言われていた市街地での車の完全自動運転を2006年に達成、今年2013年には「頭を使う」将棋でもプロ棋士に勝利。チェス盤の最後のマスに差し掛かるのは2054年です。その頃にはコンピューターはどこまで進化しているんでしょうか。不気味にすら感じてしまいます。
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コンピューターはどんどん人間に近づいていく

・人間の聖域は存在しない

「問題解決」や「感性」など、これまで人間だけに許された能力だと思われていた領域にもコンピューターは手を伸ばし始めています。

山本さんはさらにこんなことを言っています。

人間にしかできないという、聖域分野は存在しないと思ってます。

国立情報学研究所では。人工知能をさらに研究して、「2016年までにセンター試験で高得点を獲得、21年に東大合格を目指す」というプロジェクトを進めています。ちなみに、2012年現在、センター試験の正答率は50~60%なのだそう。さらに、はこだて未来大学では2017年を目標に、コンピューターに小説を執筆させてコンテストに応募するという計画を立てています。

これが本当に実現したら、自尊心が崩れ去る人が大勢出てきそう……。

・まだ人間にしかできないこと

それでは、今の時点で確実に人間がコンピューターに勝っている能力はというと、
意味の深い理解や創造力・コミュニケーション能力、さらには肉体労働。細かい運動機能は、ロボットが苦手な分野なのだそうです。


もしかすると、今後数年のうちに「コンピュータには出来ない、自分だけができる仕事ってなんだろう?」と真剣に考えて、行動に移さないといけない時代がやってくるかもしれません。そして、現実にコンピューターにその地位を追いやられてしまった人も多くいます。

あぁ…恐ろしい。。